恋人たち

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【概要】

『恋人たち』のタロットカードが持つイメージは”選択と幸福感”です。

楽園にいるような男女は恋愛そのものを象徴しているようにみえますが、男性は女性を、女性は天使を見つめています。

恋人たち

2人の男女が、裸身のまま、花園に立っています。
その様子を赤い羽根を広げた天使が見守っています。
男性は女性を、女性は天使を見つめる不思議な構図は、愛という名の楽園にいて尚、愛というものの不確実さを物語っているかのようにも思われます。

2人の後ろには知恵の樹と生命の樹が立っています。
知恵の樹には蛇が絡まっており、女性に知恵の樹の実を食べるよう、そそのかしています。
知恵の樹の実を食べれば二人は楽園を追放され、遠くに見える赤い山が示す苦難に立ち向かわなければならないことを暗示しています。

ディテール解説

男性は女性を見つめ、女性は男性を見つめる

絵解きとして見るならば、男性は純粋な気持ちで女性を見ている(愛している)のに女性は天使に「この人なの?」と聞いているというように見る事が出来ますし「彼の気持ちが分からない」という心境の時に『恋人』のカードは良く出ます。
女性が神様を見上げているという構図は、この他に「思考(男性)ではなく、感性(女性)による」という示唆もあります。
また「考えるんじゃない、感じるんだ」ですとか「自分が好きだと感じる事を選びなさい」という示唆を導き出すことも出来そうですね。

全裸の男女

全裸の男女は、2人の気持ちが純粋であることを示している、と多くのタロティストが言っています。
全裸でいることを恥ずかしいと思わないくらいに愛にのめり込んでいるですとか、楽園にいるかのように今の状況を楽しんでいる、という人もいますね。
その他にも屈託のなさ、開放感などの示唆として捉えることも出来るでしょう。
描かれているのはエデンの園にいるアダムとイブですので、はじらいを知る前だというように考えるのが妥当ですが、それですと占いに使うには不向きかもしれないですね。

見守る天使

2人を見守る天使はラファエル説、ミカエル説があります。
大アルカナに描かれている天使が誰なのか、そもそも1人なのか3人なのかという議論はともかくとして、『恋人たち』に描かれた天使は二人の男女を見守る存在として描かれています。
「楽園にいて天使に見守られている」というのは「大いなる存在」によって守られているわけですから、安心感などの示唆を導きだす事が出来るでしょう。

遠くに見える山

2人のいる場所は「天使に見守られた楽園」です。
遠くに見える山は何らかの理由で「楽園」を離れたなら困難が待ち受けている暗示として捉えられる事が多いです。

解釈の例ー正位置

状況:周りが見えない程の関係・開放感・選択(お互いの考えの相違)
心境:喜び・心がときめく・この人で良いのかという一抹の不安
対策:感情に身を委ねてみる・相手のことを良く見る・誘惑に乗らない

解釈の例ー逆位置

状況:恋愛(人間関係)に纏わる困難・心変わり・誘惑に抵抗出来ない
心境:軽い恋・不誠実さを感じる・惰性で続いている
対策:関係を見直す・相手から距離を置く・冷静になる

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