コートカード

タロットカードの『ワンド・カップ・ソード・ペンタクル』にそれぞれ『キング・クイーン・ナイト・ペイジ』、合計16枚ある札です。
Court cardと綴り、「宮廷札」「人物札」などとも呼ばれます。

コートカードが初心者にとって「難しい」とされるのは、多くのタロット解説書で「コートカードは占う内容に関連する人物として読む」と解説されているから、というのがひとつ、もうひとつは「コートカードには2つのエレメントがある」というというのが挙げられると思います。

この為、例えば「好きな彼の気持ちを占ったら複数のコートカードが出たけれど、これって浮気??」「私(女性)と母の事を占ったのに、キングが出ました。どう読めば良いかわかりません」というような事が起きたりすると思うんですね。

複数のコートカードが出たら「必ず」浮気と読むわけでは無いのと同様に、コートカードが出たら「必ず」占いに登場する人物に「当て嵌めなければならない」というわけでありません

むしろ一旦状況や心境として読んでおいた上で「占いに登場する人物として考えるなら、このカードは誰かな」と考えたほうが圧倒的に読みやすい筈です。

コートカードを状況や心境としてリーディングするときのポイントは以下のとおりです。

目次

コートカードはエレメントをどのように取り扱っているか

コートカードの場合、特に注目して欲しいのがエレメントをどのように取り扱っているか、です。
例えば『ペンタクルペイジ』なら手の上に浮かび上がったペンタクルを夢中に眺めていますし、『ワンドクイーン』は右手で握ったワンドから目を離し、ヒマワリのほうを向いています。
コートカードに描かれている人物は「コート=宮廷」にいるわけですから、エレメントは(他の小アルカナに比較して)大事な・管理するべきものです。
ですので「占った状況の中でエレメントが象徴していることは何か、展開したコートカードがエレメントをそのように取り扱っているのはなぜか」を考えてみてください。

コートカードが担っている役割は何か

コートカードには「ペイジ(小姓)」「ナイト(騎士)」「クイーン(女王)」「キング(王)」の4つの役職(ランク)についている人物が描かれています。
コートカードが担っている役割は幾つかありますが、占い上で使われやすいのを以下に示しました(注:例示したもの以外は使わないということではなく「例」であることをご理解ください)

・キング:父権、リーダー、リーダーシップ・創り出す存在・守護者
・クイーン:母性、育てる、見守る、受動性
・ナイト:形にする、ふやす、突き進む、せめる、拡散する、騎士としての役割、青年
・ペイジ:(しらせを)もたらす、待つ、具体化する、娘もしくは若者、若輩者

コートカードの持つ「2つのエレメント」に注目する

コートカードをリーディングするときの3つめのポイントは「2つのエレメント」です。
タロット占いの本ではあまり言及されていないのは「複雑でややこしく感じる」からなのかな、初心者向けじゃないからかな、と思いますけれど、コートカードに2つのエレメントがあるというのはなんとなく知っているけれどそれが何故なのか、占い上でどのような意味を持つのかについて、知りたいと思う人は多いのではないでしょうか。

コートカード

添付した画像はレイチェルポラック先生の『タロットバイブル』P201にある表を画像にしたものです(※注)
手元にタロットカードがありましたら上からキング・クイーン・ナイト・ペイジの順に、左からワンド・カップ・ソード・ペンタクルの順に並べると同じ表が出来ますので、面倒くさがらずに並べてみてください。

表で「ランクエレメント」と書いていますが、これは「キング=火・クイーン=水・ナイト=風・ペイジ=土」に当てはまりますよ、という事です。

スートのエレメントは皆さんご存知の通り「ワンド=火・カップ=水・ソード=風・ペンタクル=土」です。

此処までは何冊かの本に書かれていますが「わけわかんねーよ」となりがちなのは、2つのエレメントが覚えにくいというのもありますが、2つのエレメントを「占いにどう活用すれば良いのか分からない」からではないでしょうか。

考え方は幾つかありますが、慣れないうちは「エレメントが暗喩するエネルギーのあり方」の組み合わせだ、という事プラス先程書いた「コートカードがどういうふうにエレメントを取り扱っているか」の掛け合わせで見ると良いと思います。
「エレメントが暗喩するエネルギーのあり方」というのは「ワンド=情熱・能動性 カップ=愛情・受動性 ソード=知性・冷静さ ペンタクル=現実的・労働(金銭)」です。

例えば『ワンドキング』ならランクエレメントもスートエレメントも火ですので、物凄く情熱的な人物、あるいはエネルギッシュな状態を示しています。
ですが「王様」としてどっしり構えているので「やる気はあるし、状況によっては先頭を切って動くけれど今は様子を見ている」というように読み解く事が出来るわけです。

(注:タロットの画像を使用するにあたってUSGAMES社さんから許諾を入れてあります。Tarotnavi内にある画像を無断で使用する、タロット教室の材料として使わないください。タロットの画像を使うなら、プロ・アマ問わず許諾は取ったほうが良いですよ)

コートカードが立っている場所・状況に注目する

コートカードの立っている場所に「何が描かれているのか」から心境や状況を読む事が出来ます。
例えば風の吹き方はどうかですとか、川や海との位置関係などです。
この他にもエレメントを想起させる光景から心境や状況をリーディングすることが出来るかもしれません。

ワンドのコートカードは「ピラミッド、もしくは山が連なったような場所」にいます。

乾燥した大地に立つ状況は「火」の属性にあることを示唆していますが、同時に彼らが「情熱を秘めている」事を想起することが出来るでしょう。
あるいは「旅立ち(物事のはじまり)」をワンドの情景から感じ取ることもあるかもしれないですね。

カップのコートカードは「水辺・川」の近くにいます。

「水」はカップの象徴を示すと同時に彼らがどのような感情を持ち、あるいはどのような感情と向き合っているのかを示しています。
あるいは受動的(女性的)・波打つような感情をそこから読み取る事も出来るかもしれません。

ソードのコートカードは「遠くにイトスギの木が立ち、雲が湧き上がっている場所」にいます。

雲は「ソード」の象徴「風」によって流され、あるいは無風状態であるかのように膨らみを見せ、彼らの心境を読み取ることが出来るでしょう。
「ソード」は知性・冷静さ、あるいは瞑想(スピリチュアルなものとの繋がり)を示す事もあります。

ペンタクルのコートカードは「耕された畑、もしくは果実の実りのある場所」にいます。

ペンタクルは「労働(および研鑽)もしくは現実がもたらす具体的な成果(金銭もしくは果実、あるいは何らかの実りをもたらすもの)」を示唆しています。
畑の耕され方や果実の実り方から「どのような心境・状況にあるのか」を読み取っても良いかもしれません。

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