
タロットの『星』は、希望をあらわすカードだと言われます。
ですけれど、希望は、すぐ手の届く場所にありません。
高く、遠く触れることができない。
だからこそ私たちは、ときどき不安になります。
「本当にあそこまで行けるのだろうか」
「この道を進んでいて、間違っていないのだろうか」
「願い続けることに、意味はあるのだろうか」
そんなときに思い出したいのが、『カップナイト』。
『カップナイト』は、勢いよく駆け出す騎士ではありません。
『ソードナイト』のように切り込むのでもなく、『ワンドのナイト』ように燃え上がるのでもなく、
胸に抱いたカップの中身をこぼさないように、静かに馬を進めていきます。
そのカップの中にあるのは、感情であり、憧れであり、まだ形にならない願いです。
星が示す希望は、たしかに遠いかもしれません。
でも、遠いからこそ、私たちは空を見上げます。
遠いからこそ、道しるべになります。
すぐに届かないからといって、それは存在しないということではありません。
夢や恋や未来は、焦って掴もうとすると、かえって手の中からこぼれてしまうことがあります。
大切なのは、今すぐ答えを出すことではなく、願いを失わずに歩き続けること。
『カップナイト』のように、心の中の小さな想いを丁寧に抱えて。
遠くにある光を見失わずに。
ゆっくりでいい。
焦らなくていい。
けれど、立ち止まったままではなく、一歩ずつ歩んでいく。
希望の星は高くて遠いから。
だからこそ、その光を頼りに、今日の一歩を進めばいいのです。
