つかず離れず

人との関係には、
近づけば近づくほど良い、というものばかりではありません。

何でも話すこと。
すべてを共有すること。
いつも一緒にいること。

それが安心になる関係もありますが、
ときには、少し距離を置くことで守られるものもあります。

『ソード7』は、正面からぶつかるのではなく、
状況を見ながら、そっと身を引いたり、
必要なものだけを持って動いたりするカードです。

少しずるく見えることもあるかもしれません。
けれど、すべてを言葉にしてしまえばよい、
すべてを明らかにすればよい、
というわけでもないのでしょう。

一方で『法皇』は、
人と人との間にある約束や信頼、
守るべき節度を示すカードです。

自分の気持ちだけで動くのではなく、
相手の立場や、その場の空気、
関係性の中にある見えないルールを大切にすること。

この2枚が並ぶとき、
大切なのは「離れること」でも「近づくこと」でもなく、
ちょうどよい距離を選ぶ知性なのだと思います。

言わない優しさ。
踏み込まない思いやり。
近づきすぎないことで続いていく信頼。

つかず離れず、という距離は、
冷たいようでいて、実はとても繊細です。

誰かを大切にしたいときほど、
すべてを抱え込もうとしなくていい。
すべてを知ろうとしなくていい。

その人にはその人の領域があり、
あなたにはあなたの領域があります。

その境目を静かに尊重できるとき、
関係は少し大人びた形で、
穏やかに続いていくのかもしれません。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次