【概要】
『ペンタクルキング』のタロットカードが持つイメージは”信頼出来るリーダー”です。
『ペンタクルキング』に象徴される人物は会社の社長や上司のように信頼を置くことの出来る存在です。
雄牛の付いたドッシリとした玉座に座り、右手に王笏を、左手にペンタクルを持ち、やや物憂げな表情の王が描かれています。
彼のマントは植物のツタのように見え、周囲の景色と同化しているように見えます。
彼の背後には、城とレンガ作りの塀が見えます。
【ディテール解説】
●背後に見える城
『ペンタクルキング』には城が描かれています。
意外なことに『ペンタクルキング』以外のコートカードに、建物は描かれていません。
彼はペンタクル-物質界-の王であり「この世」を支配している人物です。
このカードは職場の上司や社長など「立場が上」の人を示唆する時に良く出ます。
●自然と融け合うかのような服
『ペンタクルキング』の服はブドウの模様が描かれ、周囲の風景と一体になっているかのように見えます。
彼が大地にエネルギーを与えているのか、あるいは大地からエネルギーを貰っているのかはともかくとして、彼は「この世」の王として富と成功を手中におさめています。
ですがウェイトが書いているように「無気力さ」も見て取れます。
彼の表情が、どこか浮かないように見える人は多いかもしれません。
●玉座の牛
『ペンタクルキング』の玉座には、牛の彫刻が施されています。
他のコートカードのキングや『皇帝』には牛の彫刻はありませんから、王としての象徴というよりエレメントとしての土の象徴である「牡牛座(金牛宮)」の象徴と考えたほうが良いでしょう。
●ペンタクルキングの人物像(地の火)
『ペンタクルキング』は40代以降の男性、もしくは会社経営者のような経済的・社会的地位のある人物の象徴として出る傾向があります。
『ペンタクルキング』は、地に足の付いたリーダーであり、成功者です。
『ペンタクルキング』をエレメントとして捉えるなら「ペンタクル=地」と「キング=火」の要素を兼ね備えています。
彼は実直で努力家、強いリーシップを発揮する人物ですが、この性質が悪く働くと横暴・傲慢な人物となるでしょう。
【解釈の例ー正位置 】
状況:成功 ・信頼できる・リーダー
心境:堅実・プライドの高い・実直
対策:相手のリードに任せる・信頼してみる
【解釈の例ー逆位置 】
状況:損得のみで考える・意見を聞かない・視野の狭さ
心境:弱さ・不満・傲慢
対策:寛容さを大事に・損得以外に目を向ける