この本は【上級者向】です。
『タロット大全』の著者であり、幾つかの海外タロット本の翻訳・監修に携わりながらカルチャースクールでタロット講座を開催している伊泉龍一氏によるタロットの占い方を纏めた一冊。
著者の伊泉氏は書籍の冒頭で
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①入門篇からステップを崎んで説明しているので、タロットがまったくはじめての人でも楽しんで読める。
②長年タロットに親しんでいる人であればあるほど、興味を持って読める専門的な話題も盛りだくさん。
③全編に渡って、これまで日本で紹介されることのなかった、近年の海外のタロットの世界を紹介している。
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としていらっしゃるようにタロットカードの選び方をやカット&シャッフル、質問の仕方などタロットを手にする際に知っておくと良い事が記載されてはいますが、ある程度慣れた人が次のステップに進む時に購入する事が多いように感じましたので「中級向」に分類致しました。
また、書かれている事は多岐に渡っていますが、その殆どが旅行ガイド本のように「サワリ」に終始しているので、タロットおよびその周辺の知識や情報はどのようなものがあるのかをザッと知るのに向いています。
タロットに関する情報が多岐に渡って掲載されてはいるものの、ある程度の概要に触れた後「細かく説明しようとすると分厚い本が書ける」として、それ以上の言及をやめてしまっているところが何箇所もあるのが惜しいです。
個人的には第五部第三章の「タロットと占星術」は、タロットと占星術の関連性について日本語で書かれているタロット本の中ではもっとも詳しく言及していると思います。
ですが「痒いところに手が届くか」というとそういう訳ではありません。
第一部 入門編 タロットとは何か
第一章 タロットに関する予備知識
第二章 タロット占いをはじめる前に
第二部 初級編 タロット占いのための準備
第一章 すぐできるタロット占い
第二章 タロットのイメージの世界と親しむために
第三部 中級編1 カードの意味とスプレッド
第一章 基本事項の確認
第二章 占いに出たときの大アルカナの意味
第三章 占いに出たときの小アルカナの意味
第四章 スプレッドを学ぶ
第五章 オリジナル・スプレッドをデザインする
第四部 中級編2 現代の小アルカナ解釈論
第一章 小アルカナの解釈論の展開
第二章 スートの解釈論
第三章 コート・カードの解釈論
第五部 上級編 カバラ、数秘術、占星術とタロット
第一章 タロットとカバラ
第二章 タロットと数秘術
第三章 タロットと占星術
第四章 タロット占いの新たなる可能性について