「逆位置を取らない」とはどういうことですか

「逆位置を取らない」という発言を時々見かけますが、具体的に書かれていないので、教えてください。

「逆位置を取らない」というものには2通りの考えがあります。
1つ目はタロットをシャッフル・カットし、展開するときに「カードが天地逆にならないように並べる」であり
2つ目は「正位置の解釈しか採用しない」という意味です。

タロットの書籍や解説を読みますと「正位置と逆位置で、全く異なる解釈」をしていることがあります。
これはA.E.ウェイトが『The Pictorial Key to the Tarot』の中でタロットの解釈例で正位置と逆位置で異なる解釈を書いてしまったことが発端となっています。

しかしながら、昨今のタロット解釈では逆位置は正位置と異なる解釈ではなく、正位置の示唆が変化したものであるという考えが主流になりつつあります。

逆位置の変化の例を示します。(詳細はメアリー・K・グリアー先生の『タロットワークブック』P87などをご参照ください)

・正位置の解釈が弱くなる、否定される
・正位置の解釈が障害となっている、障害となっていた
・正位置の解釈が訪れていない、過ぎ去った
・正位置の解釈を誤用している
・正位置の解釈に気づいていない、気付くべき


ですのでテクニック的には「まず正位置で解釈を行い、流れを意識しながら適宜逆位置として読むならどう読めるかの解釈を付け加えてゆく」という手順をお薦めいたします。

占い師さんの中には「逆位置はネガティブなので」という理由で採用されない方がいらっしゃいますが、個人的には メアリー・K・グリアー先生の考えに基づけば、逆位置に対する抵抗感も減ると思います。

タロットを学びはじめた頃の方は慣れるまでカードを「天地逆に出てもそのまま」リーディングする手法を使ったほうが「読みやすい」と思います。

私の知る限りにおいて、逆位置に対して言及をしている著名な日本のタロティストは鏡リュウジ先生【資料1】と伊泉龍一先生【資料2】のお2人です。
(※鏡先生は、他の場所でも逆位置に対する考えを書いていらっしゃいますが、ここでは割愛いたします)

———————————【資料1】鏡リュウジ先生『ソウルフルタロット』
タロット占いでしばしば混乱するのは、「正逆」の扱いです。トランプとは違って、多くの占い師や入門書は、タロットが正しい向きで出た場合(正位置)と、逆向きに展開された場合(逆位置)で、その解釈が異なると考えます。
しかし、ソウルフルタロットでは、あえてこの区別をしていません。正と逆で意味を変えてとらえるよりも、一枚一枚のモチーフにジックリと向き合い、そこから受ける印象を感じること、また、本当の意味でカードが語りかけてくることに耳を澄ますほうがずっと大事だからです。正逆にとらわれていると、暗記した「意味」だけに引きずられてしまうでしょう。
カードは「イメージ」を味わうのがもっとも大切なのです。
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———————————【資料2】伊泉龍一先生『タロット大全―歴史から図像まで』P89より
さきほど、リヴァーサルを使うか使わないかは、単にスタイルの問題だとお話しました。ちなみに、わたし自身はと言えば、普段リヴァーサルを使わずにカードをリーディングします。とはいえ、ここで誤解のないように述べておくと、本書でリヴァーサルの意味を省略したのは、わたし自身がリヴァーサルを使わないスタイルでリーディングをしているからといった単純な理由からではありません。
リヴァーサルを省略したのには別にあります。それは、現代のタロティストたちが与えるリヴァーサルの意味は、通常のカードの意味とは別に、独立して取り上げなければならないものではないということからきています。このことについて、もう少しわかりやすく説明しましょう。
現代のタロティストの多くは、リヴァーサルの意味というのを、正しい向き、すなわち「アップライト」のカードの意味から完全に離れるものではなく、そこから付随して出てくるものだと考えています。具体的に言うと、リヴァーサルという解釈を使う場合、現代のタロティストの多くは、たいがいアップライトのカードの意味の「否定的な面」、もしくはその意味が「弱められたもの」として考えるか、あるいは、そのカードの表わす意味が、その人の意識下にあって「顕在化されていない」ことを表わしているといった具合に解釈します。
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この記事を書いた人

タロット・占星術を中心に、占い師・講師として活動をしております。
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