【概要】
『ソード5』のタロットカードが持つイメージは”力の差”です。
今の儘ぶつかれば勝利であれ敗北であれ、禍根が残るようにみえます。
3本の剣を持った男が、不敵な笑みを浮かべ、彼の元を去ってゆく敗者を見ています。
大地には、敗者の残した剣が落ちており、海は凪いでいます
【ディテール解説】
●3本の剣を持つ男
左肩に2本の剣を、右手に1本の剣を持つ男が大胆不敵な様子で描かれています。
彼は3本の剣を使って2人の人物を相手に勝利を収めていることは明らかです。
3本の剣を使う難しさや一対二という状況を覆す程に、彼の力量は高いようです。
ウェイトは「右手に持った3本目の剣は地面を指しています」と書いていて『魔術師』のポーズを連想出来そうですが、このポーズから何かを読み取ることはあまりないように思われます(強いていうなら「自信」でしょうか)
●立ち去る二人の人物・凪いだ海
2人の人物は剣を置き、立ち去っています。
遠くに海が見えますが、波は立っておらず静かです。
これらの事から、争いはあったものの、圧倒的力量差によって決着がついた事が暗喩されています。
●流れる雲
空には灰色の雲が流れている様子が描かれていますが、この雲はあまり解説されていません。は
強いて読むなら立ち去る人たちの穏やかならざる心境をそこに見ることが出来る、と言ったところでしょうか。
●冷静さの/試練
小アルカナの「5」に共通する示唆は「厳しさ・試練・困難」です。
これにソードの示唆である「思考(知性)・冷静さ・厳しさ」を組み合わせると「冷静さの試練」と読めます。
圧倒的力量差で勝利(敗退)することで冷静さを失うこともある、といったところでしょうか。
【解釈の例ー正位置 】
状況:強引な勝利・手段を選ばない勝利・相手を出し抜く
心境:身勝手・勝ちに拘る・傷つける
対策:強引ではない方法を考える・フェアな状態かを考える
【解釈の例ー逆位置 】
状況:敗北・損失・奪われる
心境:屈辱・悔しい思い・成果が出ない
対策:強気に出てみる・名誉を挽回する