【概要】
『カップ4』のタロットカードが持つイメージは”機会の逡巡・迷い”です。
差し出されたカップ=機会を得ることをためらう・迷う理由は何なのか、考えてみましょう。
若者が木の下に座り、彼の前に並んだ3つのカップを見つめています。
雲から出た腕が、彼にもう一つのカップを差し出していますが、彼はカップに目もくれず腕組みをしています。
【ディテール解説】
●並べられたカップと雲から突き出た手が差し出すカップ
木の下で、3つのカップを目の前にしている男性の前に、雲から突き出た手によってカップが顕現しています。
まるで『カップエース』を連想させるようなカップを、木の下に座る人物は腕組みをして受け取ろうとはしていません。
彼にとっては雲から顕現したカップは、目の前に並んでいる3つのカップと同じように見えているのかもしれません。
●愛を/とどめる(受け取らない)
小アルカナの「4」に共通する示唆は「安定・達成 」です。
これにカップの示唆である「愛情・受動性」を組み合わせると「愛が安定する」となって『ワンド4』にも匹敵する良いカードとなりそうです
ですが『カップ4』のカードは雲から出ているカップ(=愛、機会)を受け取ろうとはしていません。
まるで「安定する」事をみずから忌避しているかのようにも見えます。
従って私は「安定」を彼の態度だ、というように解釈しています。
愛(機会)を受け取るということは、自らが「変化する」事に繋がる事を意味しますがカードは「今までと変わらない」というように考えているようにも見えます。
このカードが出たら差し出された愛(機会)は何で、なぜ受け取ろうとしていないのか、を考えてみると良いでしょう。
【解釈の例ー正位置 】
状況:新しい状況(愛)を受け取らない・過去の痛手から抜け出せていない・退屈な状態
心境:嫌悪・倦怠・マンネリ
対策:先入観や過去の経験から判断しない・チャンスである事に気づく必要性
【解釈の例ー逆位置 】
状況:新しい展開の訪れ・マンネリの打破・新しい出会い
心境:可能性に気づく・好意を感じる・過去との決別
対策:現状からの脱却を・失敗をおそれない・方向転換