質問
占いサイトで、メール鑑定を始めたばかりの駆け出しです。
結果が相談者さんにとって、厳しい結果の時の伝え方はどうされてますか?
言葉を選び、最大限に気を遣ったつもりでしたが、ブチ切れされ評価も最低をつけられ、心が折れてしまいました。
皆さん、多かれ少なかれこのような事を乗り越えているのでしょうか?
回答
先ず最初にお断りしておかなければならないのは、占いというのは「人と・悩みと向き合う」事がお仕事であり、占い師がどんなに誠意を尽くした、と思っていても「ネガティブな」評価を受ける可能性とはある、ということです。
ここでは「ネガティブな結果」が出たときに、私が心がけている対処法と、日頃の心がけかたを書いてゆきたいと思います。
※書いてあることをすべてやる必要はありません。
「参考になるなあ」と思うことを取り組んでみてくださいね。
伝え方を工夫する
例えば恋愛相談で「上手く行きません」とお伝えするのと「運気の流れが低下しているようですね」とお伝えするのでは受け止め方が異なって来ますよね。
・・・と言いましても毎回「運気の流れが」を使えば良いというわけでもありませんよね
「なぜそう読んだのか」を解説出来ると納得感が増すと思うのです。
以下に参考事例を紹介してみます。
参考事例1:『塔』の場合
以前「結婚式はどうなるかで『塔』を引いたらどう読むか、という高橋桐矢先生のツイートに
結婚式はどうなるかでタロットを引きましたところ『塔』が出ました。本日、私達は2人して独身という名の塔から世間の荒波へと飛び出してゆくわけです。若輩者ではございますが、どうぞ温かい目で見守って頂けますと幸いです。本日はお集まり頂き、そして沢山の祝福を頂き、ありがとうございました
https://twitter.com/tarotnavi/status/1579231407658135552
とツイートしたことがありますけれど『塔』だからネガティブだ、と決めるのではなく、読み方・伝え方は多様であることがおわかり頂けるかと思います。
個人的には「『塔』が出たら「とう!」と飛び出せ(現状からの脱却)」とお伝えすることも良くあります。
参考事例2:『ソード10』の場合
例えば最終結果に『ソード10』が出たとします。
背中に剣が突き刺さって倒れていますよね。
なのですが倒れた人の顔は「明るく光った向こう岸」を見つめています。
『ソード10』のタロットカードは、苦しい状況を暗示しますけれど、苦しい状況はやがて抜けてゆくことをも暗示しているカードです。
「背中に刺さった剣」は、ご依頼主様が抱えている悩みであり、剣を抜いてゆく必要性がある、という解釈も可能です。
「剣を抜く」のは時として「いたみ」を伴うかもしれません(背中に剣が刺さってますからね)
時間は掛かるかもしれませんけれど良い方向に、明るい未来が必ず来ると信じる大切さが描かれている、ということを前提にリーディングを進めてみてください。
他のカードとあわせて読む
占いを提供するならヘキサグラムやケルト十字など、何枚かのカードで占いをすることをお薦めします。
7枚引いて全部が全部「ネガティブな」カードということは殆どありませんし、仮に良くないなあ、と感じても「カード全体を見ても停滞気味である、というように読むことが出来ます。ですけれど・・・」と続け、障害・対策のポジションに出たカードを起点に展開されたカードを起点にしながら「どうすればいいか」を読んでゆくですとか、展開全体を立体的に読むなどなさってみてください。
決めつけない
「まるで心の中を読まれているよう」「どうしてそんなことが分かるのですか」と言われるような読み方を目指したいものではありますが「丁寧にご相談の内容をお伺いする」ことを心がけてゆきたいものですし「相談内容には様々な可能性がある」ことも考慮する必要があります。
例えば「片思い」とお伺いしても様々な可能性があることを考慮してください。
対面鑑定で男女ふたりで着席されてもおふたりが恋愛関係にあるとは限らないこともあります。
「~~ですね」と断言したり、言ってないことをズバっと言うのは少なくとも駆け出しの段階では避けるのが懸命です。
とはいえ「~~のようですね」「~~と思います」といった表現は多用せず、別の言葉に置き換えたらどう表現出来るかを日頃から考えてみてください。
あなたなりの素敵な表現が、必ず見つかる筈ですよ。
日頃から心がけておくこと
文章を沢山読む
占い師として活動しようと思うくらいに占いの事がお好きなら、占い師さんが執筆している占いの文章はお読みになられていることと思います。
占い以外にも小説だけではなく、新聞、雑誌、漫画など、様々な種類の文章を読んでみましょう
出来れば「お金を払って読む」タイプのものがお薦めですけれど、無料でも構いません。
様々な「表現」に接しているうちに「こういう書き方が好きだな」「こういう言い回しがあるのか」ということに気づく筈です。
勿論、占いに関する本を読むのも忘れずに。
・・・私の場合、放っておくと占いの本ばかり読んでるので、エンタメ系の本をよむのを忘れないようにしないといけないんですけどね。
毎日必ず占いをする
ご依頼があっても無くても占いをしましょう。
毎日占いをするのは「どう読むか」の練習にもつながるからです。
ブログなどに書いてみる、ツイッターやInstagramにも投稿することで「私はこういう占い師だ」ということを表明することによって、ご依頼してくださる方とも間接的に「つながる」ことが期待出来るからです。
占いを受けてみる
ご自身が占い師であるということは伝えても伝えなくても良いのですけれど、あなた自身もお金を払って占いをご依頼になられると良いでしょう。
Youtubeなどで流行っている「3択占い」などからでも学べることはあるかもしれませんけれど、お金を払って占いを依頼することで「他の占い師さんはどういう伝え方をしているのか」「私はどんな伝え方が好きか」を知ることが出来るでしょう。
出品価格を高くしてみる
あなたが今幾らで出品されていらっしゃるか分かりませんけれど、1件2000円以上で出品することを推奨します。
「駆け出しで自信がない」、「そんな価格で依頼があるのだろうか」
そう思われるかもしれませんけれど、大丈夫です。
安い金額で提供をしていたり、新規出品だったりする人は「攻撃」に逢いやすいというのは私自身、そして交流させて頂いている占い師さんからお伺いした経験によるものです。
勉強会(読み会)に参加する
ここで言う勉強会というのは「カードの読み方」を教わるようなタイプのものではなく、何人かで集まって「私はこう読む」というようにやるタイプのものです。
最初のうちは恥ずかしくて発言しにくいかもしれませんけれど、個人的には積極的に発言した人のほうが結局はスキルが伸びると思っています。
※『仲間が見つからない』『私の開催している読み会に参加したい』という方はツイッターの@tarotnavi宛DMをください。熱意を感じたら、開催致します(有償です)
信頼出来る占い師とコミュニケーションを取る
占った内容や、やりとりそのものを相談することは占い師の信義則に反します。
とはいえ、「どんなふうに対処しているか」の突っ込んだ相談は、信頼出来る占い師同士であれば出来る筈です。
「こんなしんどい思いをした」というだけでも心が軽くなることもありますし、どう伝えるかを占い師同士で考えてみるのもお薦めです。
コンテンツを楽しんでいる時には気づかなくても自然にあなたの心に沈殿してゆくと思います。
ネットを巡回していますと何人かで集まって勉強会を開催しているのを見かけることがあると思います。
私もワークショップや占いの読み会を通して、他の占い師さんのリーディングを拝見し、日々刺激を受けています。
辛い経験は、誰にでもあります
占い師というのは「感情労働」の一つです。
悩みを抱えている方というのは心が弱っている、誰かに話を聞いて欲しい、疎外感を感じている・・・ということもあり、占いの結果に気分を害する方もいらっしゃるようにも感じます。
ネガティブな評価があったとしても、ご自身が出来る占いを丁寧におやりになられることであり、辛い経験をしたときに、その気持を分かち合える人を周囲に持ったり、様々な形で研鑽を続けてゆきましょう。