【概要】
『ソードキング』のタロットカードが持つイメージは”冷静で知的なリーダー”です。
彼は冷静に、ときには直感的・霊的な力を借りて判断を下そうとします。
右手で剣をやや斜めに持った人物が、正面を向いて座っています。
彼は蝶と月が彫られた椅子に腰掛けています。
イトスギは風にたなびかず、静寂があたりを包んでいるように見えます。
【ディテール解説】
●裁きの王
『ソードキング』は裁きの王である、という趣旨の事をウェイトは言っています。
裁き、というと『正義』を思い浮かべますが、『ソードキング』と『正義』は同じ「裁き」を行っているわけではありません。
『ソードキング』は自らの持つ権力によって「善悪」を決め、人を裁くのに対し、『正義』は人智の及ばない力をもって公平に判断を下す存在です。
●玉座にある蝶・天使の象徴のある冠
『ソードクイーン』でも解説していますが、玉座の蝶と、『ソードキング』の冠にある天使は、共に「ソード(風)」の象徴であると考えるのが妥当でしょう
●耳元の天使
『ソードキング』は、若干偏った感じで玉座に腰掛けており、彼の耳元の部分に天使のレリーフが見えています。
天使が『ソードキング』に囁きかけているように見えることから「スピリチュアルな助けを得て、公平・冷静な判断を下している」という解釈をする人もいます。
●風に煽られていないイトスギ
イトスギは、ソードのコートカードに共通して描かれていますが、他のソードのコートカードでは風に煽られているように描かれているのに対し『ソードキング』では無風であるかのように描かれているのが印象的です。
これは『ソードキング』の心の穏やかさ・冷静さを示しており、沈思黙考と言いますか、スピリチュアルな雰囲気があるように感じられますね。
●ソードキングの人物像(風の火)
『ソードキング』は40代以降の男性、あるいは冷静な判断を行う人物として出る傾向があります。
知的でありながら、落ち着きもあり、場合によっては「冷たい」と感じることもあるかもしれません。
『ソードキング』は「ソード=風」と「キング=火」の要素を兼ね備えています。
冷静さと情熱が上手く噛み合えば、良いリーダーとなりますが、残忍で冷徹な人物になってしまう危険性をもはらんでいるように見えます。
【解釈の例ー正位置 】
状況:権威的・裁判・冷静なリーダー
心境:冷静な判断・決断力・男性側のリード
対策:男性に委ねる・客観的判断をする
【解釈の例ー逆位置 】
状況:頑固・権威主義・不公正
心境:不信・悪意のある・利己的
対策:意見に耳を貸す・決断の見送り