【概要】
『ソード2』のタロットカードが持つイメージは”精神の均衡”です。
目隠しをし、剣を両胸で掲げる彼女は全神経を集中させ、きもちを整えているようにもみえます。
目隠しをして、石のベンチに座り、2本の剣を交差させ、まるでバランスを保っているかのようにみえる女性が描かれています。
彼女の後ろに広がる海は凪いでおり、三日月が掛かっているのが見えます。
【ディテール解説】
●目隠しをし、剣を交差させて持つ女性
目隠しをし、2本の剣を胸の前で交差させた女性が座っています。
彼女が目隠しをしているのは「心の目で見ようとしている」という人もいますし「何も見ようとはしていない」と解釈する人もいます。
彼女は剣を胸の前で交差をし、誰も寄せ付けないかのように見えますが、剣のバランスを取る事に集中しているようだ、という指摘もあります。
ウェイトは占い上の意味として「勇気、友情」と書いていますが「剣(ソード)が一般的には慈悲の示唆を持たない事を考慮し、範囲を限定する必要がある 」と付け加えていますから、「友情」や「協調」という示唆をその儘ズバリの意味として占いの結果に採用しないほうが良さそうです。
●三日月と凪いだ海
背景に描かれた海と三日月、描かれている人物が女性である(注)ことからから、このカードを支配しているのは「女性性」と言って良いでしょう。
但し三日月も月も彼女の背後にあり、彼女は目隠しをしているので「彼女には見えない」「敢えて見ようとはしていない」あるいは「(目隠しをすることで)精神を集中し、自らの精神(=海、三日月)を探ろうとしている」などの解釈も導き出す事が出来るでしょう。
(注)描かれている人物が女性である、と断言出来るのは、A.E.ウェイトの解説に「女性」と書かれているからです。
●思考・感情が/均衡する
小アルカナ の「2」に共通する示唆は「選択・均衡 」です。
かたまりだったものが二つになって「白・黒」のような二項となったり、選択の対象となったりするイメージです。
これにソードの示唆である「思考(知性)・冷静さ・厳しさ」を組み合わせると「思考・感情が均衡する」と読めます。
感情のバランスを保っている、という解釈でも良いですし「様子見」と言うように解釈しても良いでしょう。
【解釈の例ー正位置 】
状況:様子見・緊張感を伴う均衡・膠着状態
心境:相手の出方をうかがう・神経を研ぎ澄ます・見ようとはしない
対策:空気を読みすぎない・良好なコミュニケーションを
【解釈の例ー逆位置 】
状況:不誠実・均衡が破れる・進展する
心境:バランスが崩れる・緊張から解き放たれる・関係改善
対策:不誠実にならないよう・距離感を保つ