心理学とタロットは何か関係性があるのでしょうか?

 質問
心理学とタロットは何か関係性があるのでしょうか?

 回答
タロットと心理学を結びつけるものとして私が知っているのは『ユングとタロット―元型の旅』という書籍です。
書籍名だけを見ると、心理学者として著名であるカール・ユングが書いた本のように思われるかもしれませんけれど、著者はサリー・ニコルズというユングを研究した人です。

この本では「アーキタイプ(元型)」に関する言及が行われています。
物凄く簡単に言ってしまいますとタロットカードには『愚者』『女教皇』『皇帝』のような絵が描かれているのですけれども、これらと心理学上のアーキタイプは同じではないだろうか、という事を切り口に書かれています。

また、ユングといえば「シンクロニシティ」を想起する人もいるかもしれません。
これをタロットに置き換えて考えると、展開された結果が相談内容に呼応しているのは偶然のように見えるけれど、実は意味のあることなのだ、ということになるのです。

勿論、こうした事を「嘘である」と言うのはとても簡単な事です。
何しろ「信じなければ良い」だけですからね。

私は「タロットカードはバーナム効果や認知バイアスではないか」という説を唱えている人がいることを知っています。
ですが、バーナム効果や認知バイアスでは説明が不可能であるとしか言いようがないくらい「ぴたり」とタロットが「言い当てて」いるのを何度も目撃してきました。

あと、それからこれはごく基礎的な知識として書いておきますけれど、伊泉龍一先生によるとタロットカードは15の世紀頃のヨーロッパが発祥で、ジプシーとは無関係、ジプシーは占いをしていましたが、手相占いがメインであったという事です。
ヨーロッパで占いが大流行した頃に、タロットカードも存在していて、その頃にエジプト起源説が出たりもしたのですけれど、後年それは否定されています。

いずれにせよ、タロットカードが「占い」として本格的に用いられるようになったのは「黄金の夜明け団」という魔術団体が創設された19世紀後半になります。
「黄金の夜明け団」創設以前にも例えばエテイヤが考案した「エジプシャンタロット」というものもありますが、私達が良く知っている「タロットカード」とは若干考えの異なるもので、これを同一視して良いかは議論の別れるところです。

若干脱線しましたけれど、タロットと心理学というと、その候補としてはユングもしくはユング研究が一番の候補となると思います。
近年、ヒーリングの一環として心理学を基礎にしたタロットが用いられるようになってきたと言及している書籍もありますし、実際そういう講座はいくつか散見もするのですけれど、彼らがどんな心理学をベースにしているのかちょっと良くわからないので、この部分に関しては、現在調査の段階にあるということでご了承ください。

ユングとタロットに関しては、鏡リュウジ先生も著述をされておられますが、未読ですので参考文献には加えておりません。

【参考文献】

ユングとタロット―元型の旅
Sallie Nichols (原著), 秋山 さと子 (翻訳), 若山 隆良 (翻訳)
単行本: 651ページ
出版社: 新思索社 (2001/04)
ISBN-10: 4783511837
ISBN-13: 978-4783511830
発売日: 2001/04

タロット大全―歴史から図像まで
伊泉 龍一 (著)
単行本: 583ページ
出版社: 紀伊國屋書店 (2004/08)
ISBN-10: 4314009640
ISBN-13: 978-4314009645
発売日: 2004/08

-

© 2020 TarotNavi